バイクインプレッション

YAMAHA WR250X

WR250X

待望のクラス最強モタード、戦慄のデビュー!! (2)

(1)の続き

パワフルなエンジンが充実感ある走りを演出

 そしてこのX、足を出して走るモタードスタイルにはリアが低めとなっている車高がうまくマッチしていて安心感も高い。ブラインドコーナーなどでブレーキを多用しても姿勢変化が少なく安心感もある。これは絶妙な前後サスのディメンション設定によるところが大きいが、マスの集中化に貢献している新設計アルミフレームのマッチングのよさも理由のひとつだろう。モタード車で走った経験がある人にはサスが少し柔らかく感じられるしれないかもしれないが、逆に言えばロードバイクからの乗り換えや女性ライダーにとっては違和感なくモタードの世界を楽しめる仕上がりと言えるだろう。
 また今回のXではタイヤにBSのBT-090を標準で履いているが、フロントの接地感がよく伝わって来るし、ラジアルでありながらラウンド形状がバイアスのようでとても乗りやすかった。このタイヤも乗り味の良さに一役買ってくれていたことも付け加えておこう。
 そしてR試乗でも触れたことなのだが、エンジンがとても楽しい。高回転がとても気持ちよく、回せば回すほど伸びて行き「走った感」は最高にあるのに、それでいて低回転域での力もしっかりあるのでビギナーでも扱いやすそうだ。FIのことを気にする人も多いだろうが、これも非常に良く出来ていてクセのないキャブ車以上のレスポンスの良さを堪能できる。特にこのXは舗装路中心の走行状況を考え、専用設計のECUを採用してドン突きなどの問題をカバーしてくれているのだ。
 こう言うと開発の方に失礼かもしれないが、WR250Xはハイパフォーマンスながら「普通に」街でも乗れるモタード。価格は70万円を少々越えるが、個人的にはこの値段、全く高いとは思わない。だってこのXと同レベルにあるいま買える市販モタードは外車だけ。あちらは乗り出しで100万円をオーバーする上、メンテのサイクルやパーツ代金だってレベルが違うのだ。まあそんなこともさておき、すごく走りが気持ちがいいんだよね、このXは!<PHOTO:赤松 孝 TEXT:トニー・シュルツェ/モーターマガジン編集部>


WR250X
シートはフィット感、グリップ性に優れた「フロステッドパターン表皮」を採用。シート高はRよりも25mm低い870mmとなっており、足着き性の向上も図られている。

WR250X
液晶デジタルメーターは、時計・トリップ機能に加え、FIの自己診断機能を装備やストップウォッチなども搭載する。モタード化に合わせ、Xでは速度補正も行なわれている。

WR250X
マフラーは極力マシンの重心へ寄せたレイアウトを採用することで、凝縮感の演出にも一役買っている。長いサイレンサーの前方には触媒も内蔵している。

WR250X
インナーチューブ径46mmの倒立フォークは、伸び、圧の調整が可能なフルアジャスタブル。セッティングも専用となる。ウェーブディスクローターは298mmに大径化された。

WR250X
クロスメンバー部にアルミ鋳造、左右アーム部に押し出し材、エンド部に鍛造材を使用するスイングアームは、異形断面形状で良好な剛性・強度バランスを確保。

WR250X
Xのボディカラーは「ディープパープリッシュブルーソリッドE」と、精悍な「ヤマハブラック」の2色をラインアップ。グラフィックはRと異なる専用タイプだ。


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著作:MotorMagazine.ltd