バイクインプレッション

SUZUKI GSX-R600(1)

GSX-R600(1)

スーパーライト級の先鋭コーナリングマシン!

 今年のGSX-R600は、厳しくなった排ガス規制と騒音規制に適合させるため吸排気系を一新。その結果、マフラーは二まわりほど大きくなっているが、爪を丸められたのではない。そのような様々な規制をクリアしつつも、エンジンの中ではカムプロフィールが変更し、吸気バルブも吸入効率を向上させるために大径化。さらには圧縮比さえも上げてパワーアップを実現している。フレームは剛性バランスを大変更し、実質的に新設計になっている。また足まわりとサスペンションも同様に新設計となった。

 そして、今回の目玉はS-DMSの装備。これは、エンジン回転数やスロットルに対する燃料供給量や点火タイミングなどを制御するマップを切り替え、レスポンスタッチから出力特性、ピークパワーそのものまでをスイッチ操作で切り替えてしまうというもの。これまでGSX-R1000やハヤブサ、B-KINGなどに投入し、それぞれに独自の味つけをされてきている。

 この600だが、スタンダードとS-DMSSのAモードは同じでフルパワー状態になる。やわらかいトルクだが6000回転前後から峠道を流せるくらいのトルクがあり、1万1000、1万4000回転と階段を上るようにパワーが増していく。レッドゾーン手前の1万5000回転まではまったくパワーの落ち込もみなく、伸びやかに吹け上がる。

 排ガス規制クリアの代償だろうか、中域でこれまでのモデルより少しだけレスポンスがダイレクトでない回転域があった。しかし全回転域を通してみると、かなり滑らかなレスポンス。わざわざ他のモードに切り替えようなどとは思わなかった。まず、誰にでも扱え、使いやすいオリジナルの出力特性が魅力だ。(PHOTO:盛長幸夫 REPORT:宮崎敬一郎)

(2)へ続く


GSX-R600(1)
従来型に比べて前後で15mm短く、高さでは25mm低くなり、シート高も15mmダウンというコンパクトぶり。ステップ位置は水平と垂直方向に、14mmの幅で3つのポジションが選べる。

GSX-R600(1)
乗りやすさが追求された水冷DOHC4バルブ直4エンジンは、シリンダーヘッドやカムプロフィールをリファイン。 吸気バルブも吸入効率を向上させるために大径化されている。

GSX-R600(1)
ホイールトラベルを120mmとした倒立フォークには、GSX-R600専用にデザインされた3本スポークホイールが履かされる。フローティングマウントされたディスクローターは、08モデルで300φから310φに拡大された。

GSX-R600(1)
大容量のトライアングラー・クロスセクション・サイレンサーは、コーナリング中のフルバンクを妨げない形状に注目だ。排ガス規制のユーロ3はもちろんクリア。リアのディスク径は220φだ。

GSX-R600(1)
ステッピングモーター駆動によるアナログタコメーターの脇には、スピードなどを表示する液晶ディスプレイ。シフトタイミングを表わすLED警告灯のほか、ギアポジションも表示される。

GSX-R600(1)
シート形状は前後に長いので、ライダーの体形を問わずベストなライポジが取れるだろう。また、足着き性が抜群にイイのもRシリーズの特徴だ。


著作:MotorMagazine.ltd