DUCATI MONSTER696
新世紀の“美獣” ついに公道デビュー!
ドゥカティというと、1098に代表されるスーパースポーツのイメージが強いけれど、その屋台骨を支えているのは、実は圧倒的な販売台数を誇るモンスターシリーズなのだ。
そのモンスターシリーズを牽引するスタンダードモデル(空冷2バルブエンジンを搭載する古典的なデザインのモデル)がフルモデルチェンジされた。その名はモンスター696。'92年のデビュー以来、一貫して最初のデザインを守り続けてきた('02年にフレームとリアサスを変更したが目立たなかった)モンスターを、全面的に作り替えることにしたドゥカティにとって、今回のフルモデルチェンジは大きなチャレンジだったに違いない。
今回、フルモデルチェンジされたモンスターの注目ポイントは、マシン全体がコンパクトになっていること。中でもシート高が大幅に引き下げられ、足着き性が飛躍的に向上している点は、小柄な日本人や女性ライダーには見逃せないポイント。マフラーは、テールの高い位置にサイレンサーがセットされるアップタイプに変更。ボックス形状のアルミ製スイングアームやイタリアンレッドが際立つパイプフレームなど、日本車にはない艶やかな雰囲気は◎だ。
で、実際に試乗してどうだったかというと、排気量は696ccだけど、それを感じさせないくらいエンジンはトルクフルで、吹け上がりも力強い。太鼓のようなサイレンサーは予想に反して静粛性が高いが、ツイン特有のパルス感はしっかり残されていた。
ユーロ3をクリアするエンジンは、メカニカルノイズが減少していて、スタイリング同様、洗練されている印象。スタートは2500回転で半クラッチを当てれば余裕で走り出せる。4000回転過ぎからスムーズさを増すエンジンは8500回転まで滑らかに吹け上がり、リッターバイクのような分厚いトルクがない分、アクセル操作に神経を遣わなくて済むし、気軽にエンジン回転数を上げられる。気兼ねなくパワーを使える楽しさはミドルクラスならではのものだ。
軽快といえば、ハンドリングもエンジン同様極めて軽快。倒し込みや切り返しが軽く、思い切りマシンを振り回せる。従来型はマシンの後側が先に倒れてからフロントが倒れ込む、昔風のハンドリングだったが、新型はフロントタイヤが路面にしっかりグリップしてフロントタイヤ主導で旋回を始める今風のハンドリングに進化している。また、ラジアルマウント化されたフロントブレーキはレバーを握った直後からシャープに効き、コントロール性も高い。排気量に見合った十分な制動力を持っていると断言できる効きだ。
長年の準備期間を経て、デザインもハンドリングも劇的に進化したモンスターだが、ドゥカティの稼ぎ頭であること、全世界のスポーツネイキッドの指標になるモデルであることは、これまでと変わっていないんだな、と改めて感じた。(PHOTO:DUCATI TEXT:八代俊二)
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著作:MotorMagazine.ltd











