バイクインプレッション

YAMAHA SR400 30周年記念限定車

SR400 30周年記念限定車

30年の歴史に幕。SR、本当のラスト

 よく知られているようにSRは1978年生まれ、今年30歳のオールドバイクだ。30年もほぼそのままのスタイルで生き続けてきたオートバイなんて世界じゅうを見回しても見当たらない。

 そしてこれもよく知られているように、08年8月いっぱいで「平成19-20年 二輪車排出ガス規制」をクリアしていないオートバイは一切販売してはならなくなる。だから排ガス規制対策を施していない現行のSR400は08年モデルが最後となるのだ。

 排ガス浄化のためのフューエルインジェクション装着はいまやほとんど常識。しかし08年型のトライアンフ・ボンネビルがそうしたように、SRがインジェクション化だけをしてそのままの形で生き残ることはもうない。

 なぜなら排気ガス対策はもう限界まで施されているし、何よりSRは排気ガスよりむしろ次段階の騒音規制をパスするのが難しい。空冷エンジンのシリンダーフィン、スチール製の前後フェンダーは加速とともに共鳴音を発し、ウォータージャケットを持たないシリンダーはダイレクトにサウンド(決してノイズではない)を外気に放つ。なにからなにまで、もうSRは時代を超えてしまっているのだ。

 もちろん断じて最高性能ばかりを追い求めないSRを望むファンは少なくないし、その作り手側であるヤマハもプライドを持ってオールニューのSRを作っているはずだ。ひょっとしたら08年内にはその姿を見られるかもしれない、と希望的観測も添えておく。

 そんなSRの30周年を記念する限定車は、深みあるブリティッシュダークグリーンにサイドカバーやハンドルクラウンに特別なオーナメントをしつらえ、限定500台だけ販売される。

 これが「SRというオートバイ」を手に入れる最後のチャンスだ。(撮影/松川 忍 文/中村浩史)


SR400 30周年記念限定車
深みあるメタリックダークグリーンにゴールドの子持ちラインをたたえたファイナルカラー。サイドカバーもペイント仕上げで専用エンブレムが入る。

SR400 30周年記念限定車
ハンドルポストにはグリーンをベースとした限定500台中のシリアルナンバーが入る。タコメーターにも30周年のロゴが入りメーター照明もグリーン系を使用。

SR400 30周年記念限定車
初期モデルに見られたタックロール入りのダブルシートを採用。これだけでかなりオートバイ全体の質感が向上。シートエンドのテールカウルがない初期SR500タイプだ。

SR400 30周年記念限定車
ディスクローターのインナーとキャリパーがブラックとなり精悍さを増した。かつてドラムブレーキからのディスク装着に大ブーイングも起こったがもう当たり前になった。

SR400 30周年記念限定車
4ストローク空冷単気筒、キャブレター仕様のSRのエンジンはおそらくこれが最後。記念限定車はクランクケースのバフをさらに深くかけているようだ。

SR400 30周年記念限定車
主要諸元 ●エンジン:空冷4ストローク単気筒SOHC2バルブ ●内径×行程(総排気量):87×67.2mm(399cc) ●最高出力:27PS/7000rpm ●最大トルク:3.0kg-m/6500rpm ●ミッション:5速リターン ●全長×全幅×全高:2085×750×1115mm ●軸距:1410mm ●タイヤ前・後:90/100-18・110/90-18 ●タンク容量:12L ●シート高:790mm ●乾燥重量:152kg ●価格:60万9000円(7月21日 500台限定発売)


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