ツーリング

DESERT RIDE IN BAJACALIFORNIA

日本ではまず見あたらない、走れないフィールドというのがある。それが「荒野」だ。未開の地(に近い場所)は日本にもないわけじゃないのだが、ほとんどの場合はバイクでの走行は不可能だし、だいたい荒野と呼ぶにはふさわしくない(笑)美しい森林に覆われている。だから、やっぱり「砂漠」に憧れるのだ。

text by Katsuhisa Mikami < FREERIDE MAGAZINE> < PLUSMILEAGE>
photo by Katsuhisa Mikami

 地面と空が接する部分……て地平線まで続く、岩と砂ばかりの大地。そこを一直線に貫く道。空は、青い絵の具を水に落としたかのような、純粋な青さ。
 バイクのエンジンを止めると、完璧に無音の世界だ。グローブのベルクロを外すベリベリって琴や、自分が体をわずかに動かすときに起きるほんのわずかな衣擦れの音がやけに大きく響く。よく耳を澄ませば心臓の鼓動まで聞こえてきそうだ。
 日本にももちろん、こんな静寂を味わえる場所ってのはたくさんあるけど、360度砂と岩だけの荒涼とした無人の荒野で、しかもバイクで自由に走れるところなんて僕は知らない。きっとそんなことも理由で、だから僕はもう20年近くバハカリフォルニア半島に通っているのだ。

 砂漠っていうと「月の砂漠を……」って有名な唄を思い浮かべて、砂丘が延々と続く世界を思い浮かべると思う。でも、バハカリフォルニアの砂漠は違う。一部にはそういう砂丘地帯もあるんだけど、ほとんどは岩がゴロゴロしてサボテンが生える「荒れ地」だ。
 道は、ほんのわずかなアスファルト舗装の道、ならされて滑らかになっている土、砂の道、そしてもっとハードな道……川底を走る道やガレ場の続く峠道などがある。
 どうしてもBAJA1000のイメージと強いバハカリフォルニア半島だけに「普通のバイクやライダーじゃ走れないんだろう」「すごく大変なんだろう」と思いがちだが、しかし実際にはほとんどの道が生活道路。ロードバイクで走れる道も多いのだ。

写真・文◎三上勝久
FREERIDE Magazine & +MILEAGE
1965年生まれ42歳。オフロード好きが高じてBAJA1000に10年以上通っているが、ツーリングも大好きなバイク乗り。今年の春からはウエブマガジン「+MILEAGE」もスタート。こちらもよろしく!

Article Written by FREERIDE Magazine

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