
BAJAツーリングの第二回めはちょっと延期して、今回は日本を代表するハイスピードレース、STDE(サバイバル2デイズエンデューロ)in木古内の話をしよう。北海道、木古内町の静かな山のなかで毎年6月に繰り広げられる、ある種キャノンボール的なレース。これを見に行くだけでも面白い。
「いやぁ〜! 緑がキレイだったわぁ……!」とは、撮影ポイントの下見から帰ってきた道内出身のカメラマンの言葉。「北海道にはこんな森ばかり何じゃないんですか?」という僕の質問に「北海道でもここの森は特別。本当に緑が柔らかかくてキレイなんだよ」と教えてくれた。
ここは北海道の木古内町。北海道へのツーリングというと、ひたすら北上してしまうのがライダーの性。だが、木古内町のある北海道南西部の渡島半島は、本島と北海道の両方の土質をもった多種多様な景色を楽堪能できる道内でも珍しい土地だ。本州に多いブナの原生林の北限、北海道の針葉樹のトドマツの南限という北と南が混じり合う独自の自然環境、またヒグマの生息域と人間の活動域が近いことでも知られている。
青森発のフェリーに乗って函館に渡り、サクッと函館観光をして、ラッキーピエロ(※後ほど詳細を)で腹ごしらえし、左手に穏やかな津軽海峡を眺めながら1時間半も走れば木古内町役場が見えてくる。
この町で、23年間もの長きにわたって開催されている公道レースがあるのをご存じだろうか。
レースというとMFJといった競技団体であったり、バイクショップを母体とするエンスージアストの集まりが主催していることが多いのだけど、「サバイバル2Day's エンデューロ in 木古内」は木古内町役場が開催している日本でも珍しいスタイルのレースだ。
このレースは夏が始まる前の木古内町の恒例行事。レース当日の朝、沿道には腰の曲がったお爺さんお婆さんから幼稚園児の団体ご一行までがズラリとならび、町のメインストリートを150台以上のダートバイクがパレードする姿に「頑張れよー!」っと大きな声援を送ってくれる。普段なんとなく世間に追いやられているバイク乗りにとって、何度見てもちょっぴり感動してしまう光景なのだ。
写真・文◎柏崎佑介
FREERIDE Magazine & +MILEAGE
FREERIDE Magazine & +MILEAGE編集部員。1983年生まれ24歳。レースよりもルールに縛られないフリーライディングが大好き。夢は雨期のウユニ塩湖をバイクで走ることッス。




